2010.09.13

ダンスのおじさま

北九州の稽古でのこと。北九州は、小倉北区にある北九州パレスという公共施設の柔道場を使用しているのだが、ここは剣道場とひと続きの部屋になっている。

最近はどこも剣道場や体育室は、ダンスのおじさまおばさま方に占領されているところが多く、北九州パレスも類にもれず、ダンスミュージックが流れる中での稽古となる場合がほとんどである。

柔道場と剣道場とはパーテーションで仕切られているだけなので、のぞこうと思えばお互いのぞくことができるが、昨日は柔道場の中にまで入ってきて見ているおじさまがいた。

熱心に見ていたおじさまが稽古が終ると同時にやってきて

「押忍。稽古を見せていただいてありがとうございました。自分は○○大学空手部(東京の有名私大)にいたものですが、先生の動きがあまりにも物が違うんで驚きました。お弟子さんも凄い動きをするし、素晴らしいものを見せていただきました」

と感動しながらおっしゃっていただいた。

もともと心体育道の動きは地味なものが多く、見ていてもなかなか理解できないものなのである。弟子の真貝君も

「わかる人にはわかるんですね」

と感心していた。

いわゆる格闘技のような、誰にでもわかる派手な技をおこなわない心体育道の動きを、他流派の方からこのようにいわれるのは、過分にお世辞が含まれていたとしても、やはり嬉しいものである。